サンプル問題

【設問1】

次の記述を読み、問題に答えてください。

Eさんの会社では、コンタクトセンター業務をサービスエージェンシー(コンタクトセンター業務受託会社)Z社に外部委託しています。


[設問]月例報告会で、委託先のサービスエージェンシーZ社の担当マネージャーが次の内容を報告してきました。 「業務仕様書にはシフトの変更方法について記述がない。しかし、センター運営には欠かせないことなので、業務仕様書を変更したい。」 業務仕様書の変更管理のうち、最も適切なものはどれですか。


  • A 業務仕様書は、委託先からの変更の要望には応じない。
  • B 発注元(Eさんの会社)に不利にならないよう、発注元から提案する。
  • C 両社で、業務分析を行ってから変更を検討する。
  • D 業務に精通するZ社に変更内容のドラフトを作ってもらう。
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《正答》 C


《解説》 業務仕様書は運用の過程で、発注元、委託先双方から変更の要請が入る可能性がある文書です。変更の場合は、業務プロセスや実績を分析し、両社で変更点について調整し、合意することが重要です。

【設問2】

次の記述を読み、問題に答えてください。

Eさんの会社では、コンタクトセンター業務をサービスエージェンシー(コンタクトセンター業務受託会社)Z社に外部委託しています。


[設問]Z社からの月例報告会資料を確認したところ、15分の平均処理時間(AHT)が1か月で17分に悪化していました。 Eさんはその改善をZ社に依頼しました。改善施策として適切なものはどれですか。


  • A スタッフのモチベーションが低下しているとの報告を受け、増員を決定した。
  • B 各オペレーター毎のAHTのばらつきが激しいとの報告を受け、さらに原因の分析を指示した。
  • C センター方針の変更で丁寧な対応を心がけたためという報告を受け、静観することにした。
  • D AHTの増減は、この程度ならよくあることとの報告を受け、静観することにした。

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《正答》 B


《解説》 2分の変化でも、コンタクトセンターにおいては重大な変化です。その根本原因を分析し、改善施策を整えることが重要です。

【設問3】

あなたは新規にコンタクトセンターを構築するプロジェクトリーダーです。プロジェクトの最初の段階で、クライアントと業務要件について検討しています。業務要件を定義する過程で、最も優先して検討すべき項目は次のうちどれですか。

  • A 対象とする業務範囲
  • B プロジェクトスケジュール
  • C オペレーターの単価
  • D 業務を評価する指標
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《正答》 A


《解説》 どれも重要な事項ですが、最も優先して検討すべき事項はクライアント企業が要求している業務範囲に関して理解を共有することです。

【設問4】

あなたは一般消費財メーカーのコンタクトセンターの企画部門に勤務しています。上長から、コスト削減、品質向上の両立を目的とした、業務の外部委託の検討を指示されています。これらの要求を充足できる適切な委託業者の選定にあたり、最も適切なものは次のうちどれですか。

  • A オペレーター単価の安い委託業者を優先して選定する。
  • B 将来性、拡張性を見据えた提案力のある委託業者を優先して選定する。
  • C 最も品質が優れていると評判の高い委託業者を選定する。
  • D 受託実績が豊富で品質管理プロセスが明確に定義されている委託業者から選定する。
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《正答》 D


《解説》 オペレーター単価が安いだけではトータルコスト押さえることは難しく、適切な品質管理プロセスを実装していることが重要となります。評判や提案力だけでなく、自社のコンタクトセンター業務を委託するのに最も適切な事業者を選定するプロセスが重要です。

【設問5】

あなたは、コンタクトセンター運営組織の新規構築のプロジェクトリーダーです。クライアント組織からは、7月1日の業務開始を言明されています。主要なタスクの所要期間を計算したところ、以下のような報告がありました。

  • <タスクごとの所要期間>
  • ・ 業務設計(詳細設計) 2か月
  • ・ 業務マニュアルの整備 1か月
  • ・ システム設計 1か月
  • ・ システムの構築とテスト 3か月
  • ・ オペレーター募集と採用 1か月
  • ・ オペレーター教育とOJT 2か月

プロジェクト開始を1月とした場合、業務マニュアルの整備は、いつまでに完了する必要がありますか。


  • A 3月31日(プロジェクト開始から3ヶ月後)
  • B 4月30日(プロジェクト開始から4ヶ月後)
  • C 5月31日(プロジェクト開始から5ヶ月後)
  • D 6月30日(プロジェクト開始から6ヶ月後)
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《正答》 B


《解説》 下図のように、各タスクの所要期間と、依存関係を整理すると、業務マニュアルの整備は研修とOJTの開始前に終了しておく必要があります。

この問題は、センターアーキテクト(AR)のプロジェクトマネジメント分野の設問です。コンタクトセンター構築における、プロジェクトマネジメント実施時の各タスクの依存関係とクリティカルパスに関する理解を問う問題となっております。
図のタスク#1「業務設計」と#3「システム設計」、#3「システム設計」と#4「システムの構築とテスト」は、各々前のタスクが終了しないと開始できない依存関係にあります。なおかつ#1→#3→#4はこの構築プロジェクトの所要期間を決定するクリティカルパスということになり、プロジェクトは最短でも6月末日までかかります。(少々濃いブルーの矢印になっていることに注目してください。)
#2「業務マニュアルの整備」について、その意図される範囲は本文中に明確に定義はされておりませんが、仮に#1「業務設計」が終了した後に#2「業務マニュアルの整備」に着手できる依存関係にあるとすれば、#2「業務マニュアルの整備」の終了が可能な最短時期は3月末日となります。この状態が図の状態です。また、#2「業務マニュアルの整備」は、#6「教育とOJT」の開始前に終了していなければ研修が実施できませんので、遅くとも4月30日までに終了している必要があります。#5「オペレーター募集と採用」が終了していなければ、#6「教育とOJT」は開始できません。#2も#5も#1「業務設計」が終了していなければ着手できません。このように、#1→#2→#6、および#1→#5→#6は、それぞれ依存関係にあると言えます。
しかし、#2「業務マニュアルの整備」と#5「オペレーターの募集と採用」は、実施時期をプロジェクト全体のスケジュールに影響を及ぼさない範囲で調整できる余裕の期間があります。
この問題では、その余裕期間を前述のクリティカルパスを勘案しつつ考察して回答いただくことで、コンタクトセンターにおける構築プロジェクトマネジメントに対する理解を問うことを目的としております。

【設問6】

以下の記述を読み、設問に答えてください

Bさんの所属する顧客サービス部では、S社の事業計画に記述されている顧客戦略を基盤として、部門としての方針を決定します。S社では、すべての業務をサービスエージェンシー(業務委託業者)に委託しています。
Bさんの部門では、現在業務委託をしているQ社のパフォーマンスに対して不満の声があります。「電話がつながりづらい」、「顧客満足度が目標を下回っているのに、改善されない」などの理由から、委託先を早急に変更すべきという方針が固まりつつあります。また、S社は、今後1年以内に、電話だけでなく、メールやSNS(ソーシャルメディア)などの媒体にも対応し、コンタクトセンターとしての一元的な対応を実現する方針があります。
S社では、業務委託先の選定を、以下のようなプロセスでおこないます。Bさんは、新規の業務受託ベンダーに委託するか、Q社へ業務委託を継続するかも含め、今回の業務委託先検討プロジェクトのリーダーとなりました。


 <S社の業務委託先の選定のプロセス>

業務要件定義書の作成

提案依頼書[ ① ]の作成と発行

業務委託先の評価

委託先の決定・契約


[設問]Bさんは、業務要件の定義にむけて、コンタクトセンター戦略を基盤に、まず、今回のプロジェクトの成功判断基準を整理したいと考えました。 S社顧客サービス部門の視点から、今回の業務委託先決定における成功判断基準を40字以内で記述してください。

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《正答》 電話以外を含む複数の媒体での一元的な対応の実現と顧客満足度等の指標の目標達成。(39文字)


《解説》 S社顧客サービス部の課題である、電話のつながりやすさや顧客満足度などの指標のパフォーマンス向上、および1年以内の実現を目指す方針として、ソーシャルメディアなどを含むマルチメディア/クロスメディアでの一元的な顧客対応の実現が、委託先決定においても重要な成功判断基準となります。

【設問7】

以下の記述を読み、設問に答えてください

Bさんの所属する顧客サービス部では、S社の事業計画に記述されている顧客戦略を基盤として、部門としての方針を決定します。S社では、すべての業務をサービスエージェンシー(業務委託業者)に委託しています。
Bさんの部門では、現在業務委託をしているQ社のパフォーマンスに対して不満の声があります。「電話がつながりづらい」、「顧客満足度が目標を下回っているのに、改善されない」などの理由から、委託先を早急に変更すべきという方針が固まりつつあります。また、S社は、今後1年以内に、電話だけでなく、メールやSNS(ソーシャルメディア)などの媒体にも対応し、コンタクトセンターとしての一元的な対応を実現する方針があります。
S社では、業務委託先の選定を、以下のようなプロセスでおこないます。Bさんは、新規の業務受託ベンダーに委託するか、Q社へ業務委託を継続するかも含め、今回の業務委託先検討プロジェクトのリーダーとなりました。


 <S社の業務委託先の選定のプロセス>

業務要件定義書の作成

提案依頼書[ ① ]の作成と発行

業務委託先の評価

委託先の決定・契約


[設問]Bさんは、成功判断基準を明確にした後に、これまで通りQ社への委託を継続するという選択も検討すべきだと考えました。そしてQ社に2つのことを依頼することにしました。依頼事項を各々20字以内で記述してください。

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《正答》 ① センターパフォーマンスの向上計画の提出(19文字)
② SNS等の複数媒体の対応状況や事例提出(20文字)


《解説》 現在の委託先であるQ社のパフォーマンスに対しては、S社顧客サービス部の現場から強い不満があがっています。そのため、委託を継続するためには、現在の課題に対するQ社の認識を確認し、その是正計画について確認をする必要があります。また新規委託業者の選定に当たっては、ソーシャルメディアなどの複数の媒体での対応の可否が重要な選定要素となっていることから、それらに対応が可能かどうかについても確認する必要があります。

【設問8】

以下の記述を読み、設問に答えてください

Bさんの所属する顧客サービス部では、S社の事業計画に記述されている顧客戦略を基盤として、部門としての方針を決定します。S社では、すべての業務をサービスエージェンシー(業務委託業者)に委託しています。
Bさんの部門では、現在業務委託をしているQ社のパフォーマンスに対して不満の声があります。「電話がつながりづらい」、「顧客満足度が目標を下回っているのに、改善されない」などの理由から、委託先を早急に変更すべきという方針が固まりつつあります。また、S社は、今後1年以内に、電話だけでなく、メールやSNS(ソーシャルメディア)などの媒体にも対応し、コンタクトセンターとしての一元的な対応を実現する方針があります。
S社では、業務委託先の選定を、以下のようなプロセスでおこないます。Bさんは、新規の業務受託ベンダーに委託するか、Q社へ業務委託を継続するかも含め、今回の業務委託先検討プロジェクトのリーダーとなりました。


 <S社の業務委託先の選定のプロセス>

業務要件定義書の作成

提案依頼書[ ① ]の作成と発行

業務委託先の評価

委託先の決定・契約


[設問]検討の結果、Q社も候補の1社として、業務委託先の選定プロセスに入ることになりました。 ①の提案依頼書の通称を、アルファベット3文字で表記してください。 また一般的な提案依頼書とその主な内容について、40字以内で記述してください。

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《正答》 RFP
業務要件や成功判断基準、運営条件、価格などの提案方法等、提案の仕様・日程の指定(39文字)


《解説》 RFPは「Request for Proposal」の略で、一般的にはクライアントが用意するものであり、コンタクトセンターが提案書を作成するにあたっての依頼書として作成されます。業務要件や成功判断基準、運営条件、価格の考え方、提案の方法や仕様等がRFPに盛り込むべき内容になります。