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[コン検通信 理事だより]チーム一丸となってIT活用により作り上げるコンタクトセンター

今回はコンタクトセンター内部運用の課題に触れさせていただきます。

コンタクトセンターが持つ課題の一つとして「特定スタッフによる応対ナレッジの属人化」があります。
オペレーターのスキルが向上するという点で悪いことではないのですが、取りまとめを行うマネージャーとしては、なるべくこのナレッジは全体で共有して複数のオペレーターで対応できるようにし、窓口全体として品質を安定させ負荷を平準化させたいという想いがあります。
しかし、応対を行っているスタッフは多忙で時間を作ったり、応対を止めて共有を行ったりということができない、というケースが多いのではないでしょうか。

属人化を解消し品質向上、負荷低減を実現するためにナレッジ共有を行うということは、スタッフとマネージャーにとって利害相反する部分が多く、それを解決する取り組みの一つがKCS(ナレッジ・センター・サービス)(※)だと考えています。

KCSによって受け付けをした問い合わせは、即ナレッジ候補として登録されます。
その登録されたナレッジ候補をマネージャーがナレッジとして校正しシステム上に公開することで、そのナレッジは他のスタッフが活用できるようになります。
また、日立システムズではスタッフがナレッジ候補を登録した回数、実際に公開されたナレッジ件数などをスタッフの貢献度としてフィードバックし、スタッフ自らナレッジ候補を率先して登録するよう促す取り組みや、IT活用により類似度が高いナレッジを引き出せるようにして、仕組みが形骸化しないような運用を行っています。

コンタクトセンターに関わる課題、作り上げるプロセスは多種多様であり、解決案は一つではないのですが、当社ではスタッフ、マネージャーがITを活用し、お客さまとともにセンター内部の課題解決を進めていきたいと考えています。

※KCS(ナレッジ・センター・サービス)とは
米国のNPO団体である「サービスイノベーションコンソーシアム」が完成させたナレッジに注目した一連の実践プロセスと方法論。問題解決に必要な情報を蓄積、共有することでスピーディーかつ正確に行えるようにするためのサービス

<株式会社日立システムズ 盛川 卓也>