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[コン検通信 理事だより]離職をおさえる日々のコミュニケーション

「派遣社員の方々の離職が多い…。」「メンバーが抱えている不満点がなかなかわからない…。」どこのコンタクトセンターさまでも抱えている悩みであると思われます。皆さまに参考になるかどうかわかりませんが、以前弊社が自社のセンターで行ったこと、他社のセンターさまに指導させていただいた内容をもとに、書いてみます。

まず、弊社が派遣の方々に仕事をしていただく前にしたことは、自社のミッションやビジョンや代表としての想いを熱く語ることです。会社の業務ルールなどを説明する前に約1時間は話していました。派遣の方々ではありますが、「同じチームの仲間として働いて欲しい。」という想いを熱く訴えます。

この時間を取ることにより、デメリットとして、約1割は次の日から出社しませんでした。多分「こんな熱い想いをぶつけられても~」「ただお金のためだけに来ている」という方はここでリタイアすることもあるかもしれません。ただ、想いを熱く伝えることで賛同くださったスタッフさんはチームとしてのつながりも強くなり、その結果、離職は低減しました。

次に一人一人の面談です。(実施されているセンターさまもあるかと思います)スタッフのお話をしっかり聴くことにより、良好な関係性を構築するとともに、スタッフの環境や考えなどを知ることもできます。※しっかり聴くができていないことが多いです。7対3で7聴く、3話す割合が良いです。

スタッフの方々のお話をしっかり傾聴すべきです。皆さまもお聞きになったことがあると思われるオープン質問(「どのように」「どのような」「~について教えていただけますか」など)を使って、内容を深掘りして「事実のフィードバック(オウム返しの復唱)」「感情のフィードバック(心情理解の復唱)」で受け止めることです。

聴いた内容は、メモなどをしておき、日常の会話に使うことをおすすめします。例えば、お子さんがいらっしゃったら「〇〇ちゃん、元気に保育園行っていますか」と気にかけていることを言葉で伝えます。

面談は、数ヶ月に1回では効果はありません。2週間に1回ぐらいを目安に行っていただくと効果が期待できます。時間は15分〜30分程度で良いです。頻繁に短い時間の方が、効果があります。(半年に1回では離職してしまっている可能性があります)

ここ数年前から話題になっている「1on1ミーティング」の手法で面談されると、とても良いと思います。手法は、本やインターネットにも色々なものが出ていますので、調べて実施してみてください。

また、スタッフさんの帰り際の顔色を見てください。帰り際の元気がなかったら、「明日もよろしくお願いします」と温かく声をかけてください。明日休もうかなぁ、と思っていても声をかけられると休みにくくなります。気にかけてくれていることや自分を必要としてくれていることを言葉で表してください。

日常は、一人一人に全員に声かけをすることが大切です。一人一人に1日1回、声かけや挨拶をおすすめしたクライアントのセンターさまは「活気が出て離職が少なくなった」と言ってもらいました。ただし、声をかけるときは、「笑顔で明るく」をモットーにしてください。

ご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、障がい者雇用で注目を集めていらっしゃる日本理化学工業株式会社さまには「働く幸せの像」というものがあるそうです。

その像の碑に刻まれている言葉を、ご紹介したいと思います。

刻まれた言葉:

導師は

『人に愛されること、

人にほめられること、

人の役にたつこと、

人から必要とされること、

の4つです。

働くことによって愛以外の三つの幸せは得られるのです』 と。

「その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う」

 社長 大山 泰弘(元会長) 平成10年5月

引用:https://www.rikagaku.co.jp/company/outline.php

 

ご多用の中ここまでお目通しいただき、大変ありがとうございます。

皆さまのご清栄を、引き続き祈念いたしております。

<株式会社JBMコンサルタント 佐藤正樹>