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[コン検通信 理事だより]コロナ禍におけるコンタクトセンターの対策事例

2020年春、新型コロナウィルスはコンタクトセンターにも大きな影響がありました。ニュースでは、「コンタクトセンターの仕事は多くの人が密閉された空間で近接した席に座る、また電話で話し続けるので飛沫を増やす」として、感染リスクが高い仕事に挙げられていましたが、実際にはセンター毎に様々な感染防止策を実施し、安全安心に働けるよう対策しています。

企業のBCP対策として在宅オペレーションの導入検討が進みました。3月から4月にかけて完全に在宅オペレーションへ移行した企業、移行に時間がかかり在宅オペレーション導入が間に合わなかった企業、在宅オペレーション導入準備に時間がかかり非常事態宣言解除後の6月から在宅オペレーションへ切り替えた企業など、弊社のお客様も様々な対応がありました。

弊社のお客様においても様々な取り組みをされていますので、紹介させていただきます。

【センターにおける新型コロナウィルス対策】

  • 50枚入りマスク2箱を全オペレーターに配布
  • センター内に誰でも自由に使えるマスクと除菌スプレーを配備
  • 作業場所の分散化(フロアやビルを分けて要員を配置し、行き来を制限)
  • シフトの大幅な見直し(時差出勤)
  • 在宅オペレーションへの移行
  • オペレーターの出勤率を50%にし、残りの50%は自宅待機(自宅待機の場合、給与保証あり)
  • 座席の間をあけて着席し、一定の距離を確保
  • 座席の配置を変え、全員が向き合わないよう壁側を向いて着席
  • 座席の間にアクリル板を置き、電話で喋っている時の飛沫を減らす
  • 全国に複数拠点を持つセンターは、感染者が増大している地域のオペレーターの出勤を減らし、地方センターの体制強化
  • 在宅オペレーション時のコミュニケーションの円滑化を図るため、チャットツールなどのグループウェアを導入

コンタクトセンターの中には在宅オペレーションへの切り替えが困難なセンターもありますが、各企業が様々な取り組みを実施し新型コロナウィルス感染防止対策を施しています。 

新型コロナウィルスが猛威を振るっていた4月、全国で感染者が急増している中、地方都市にてコンタクトセンターを運営しているお客様から、BCP対策について相談をいただきました。このセンターは在宅勤務に必要なパソコンの周辺機器を扱っています。全国で在宅勤務が急増したことにより問い合わせが急増している状況にありました。オペレーターを増員する必要がある中、センター所在地で新型コロナウィルス感染者が増えたことにより、オペレーターの出勤人数を減らして業務継続せざるを得ない状況となり、感染者が比較的少ない地域での新規センター設立を検討されていました。そこで急遽、弊社の山梨県にあるサポートセンターをご活用いただくことになりました。

緊急事態宣言が発令されている中でのセンター新設においては、これまでのセンター立ち上げとは違う難しさがありました。現在稼働している地方センターの視察もかなわず、お客様とのコミュニケーションはWebミーティングや電話、導入教育もWeb上で実施、マニュアル、対応フロー、各種資料の内容を必死に理解した上で、準備期間1ヶ月で立ち上げることになりました。

中小規模のコンタクトセンターには、単一拠点で運営されている企業もまだ多くあり、在宅オペレーションを導入できないセンターもあります。

新型コロナウィルスの第二波に備え、各企業が対策を検討されていると思いますが、素早く、手軽に、コストを抑え、センターを新設することもBCP対策の一つとして検討いただければと思います。 

                                  記事担当: 株式会社シー・シー・ダブル 永野 彰乃