サンプル問題

【設問1】

電話応対業務のモニタリングを行う際に、最も注意すべき点は次のうちどれですか。

  • A 品質の変化を観察できるように、モニタリングの基準はあまり変更しない。
  • B モニタリング担当者は必ず実務を熟知したオペレーターから選考する。
  • C 顧客の印象を左右する正しい言葉づかいや、挨拶・相づちなどに重点を置く。
  • D カリブレーション(較正)を月次で行い、評価者間での評価のばらつきを防ぐ。
答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》  D


《解説》 モニタリングは、評価者間の評価のばらつきを防ぎ、客観性を確保するために定期的に実施することが必要です。モニタリングは、モニタリングの評価基準を正しく運用できることが重要であり、必ずしも実務の知識を熟知していなくても実施は可能です。言葉づかいやマナーなどに加えて、正しい回答ができているか、精度の測定が重要です。モニタリングの基準は、コンタクトセンターの運営方針や、サービス内容の変化により柔軟に変更することも重要です。

【設問2】

Nさんは一般消費者向けの通販のコンタクトセンターのサービス品質管理マネージャーです。Nさんの従事する会社が新たな事業計画を定めたので、センター長からコンタクトセンターでも新たな品質目標をたてるように指示を受けました。品質目標を設定する際に、重要なステップとして最も適切なのは次のうちどれですか。

  • A 経営陣やセンター長の承認を得る。
  • B あるべき姿と実績の比較を行う。
  • C 他の優れた事例を分析する。
  • D 品質改善の施策を立案する。
答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》  B


《解説》 目標設定は、優れた事例を基に、現状の品質達成状況を分析した上で、一定の期間(事業年度等)に達成すべきレベルで設定することが重要です。

【設問3】

次の記述を読み、問題に答えてください。

Dさんの所属するコンタクトセンターでは、競合他社よりも高い顧客満足度を達成することをめざし、特に電話のつながりやすさを重視しています。
下表は、Dさんのコンタクトセンターの実績です。

表:指標実績
指標の定義等

顧客満足度  :5段階評価(大変よい、よい、普通、やや悪い、悪い)、上位2段階の割合で、四半期ごとに計測
サービスレベル:着信から40秒以内に応答したコールの割合
放棄呼     :着信した電話のうち応答する前に放棄された割合(ブロック呼は発生していない。)
稼働率、占有率は、CMBOKの定義に基づく該当オペレーターグループの実績値


[設問]Dさんは、電話のつながりやすさはこのままでいいのかと疑問に思いました。どのような調査するのが最も適切ですか。


  1. A 放棄呼だけでなく、サービスレベルについても検討する。
  2. B 着信件数がある限度を超えると放棄呼率が急増しているので、調査する。
  3. C 占有率とサービスレベルの相関関係を分析し、指標の精度を検証する。
  4. D 繁忙月の放棄呼率の目標値が高すぎないか、検討する。
答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》  A


《解説》 つながりやすさの指標には、放棄呼とサービスレベルがあります。
また、その設定している目標が適切かどうかを分析する必要があります。

【設問4】

次の記述を読み、問題に答えてください。

Dさんの所属するコンタクトセンターでは、競合他社よりも高い顧客満足度を達成することをめざし、特に電話のつながりやすさを重視しています。
下表は、Dさんのコンタクトセンターの実績です。

表:指標実績
指標の定義等

顧客満足度  :5段階評価(大変よい、よい、普通、やや悪い、悪い)、上位2段階の割合で、四半期ごとに計測
サービスレベル:着信から40秒以内に応答したコールの割合
放棄呼     :着信した電話のうち応答する前に放棄された割合(ブロック呼は発生していない。)
稼働率、占有率は、CMBOKの定義に基づく該当オペレーターグループの実績値


[設問]Dさんは、顧客満足度を追求する会社の方針から、顧客満足度を向上させる施策を検討することにしました。指標実績から見て、分析すべき事項として最も適切なのはどれですか。


  • A 顧客満足度の目標値が適切かどうか、他社の動向を分析する。
  • B 満足度に影響するミスの発生率が0なのに、なぜ顧客満足度が向上しないかを分析する。
  • C 稼働率が高くオペレーターが忙しいので、丁寧な対応ができているかモニタリングを行う。
  • D 平均処理時間が短縮された結果、応対がおろそかになっていないか、調査を行う。
答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》  B


《解説》 通常、最も顧客満足度に影響する要素は、ミスの発生率と言われています。そのため、0%が続いている状況で、適切にミスを測定できているか、その改善活動が行われているかどうか、モニタリングのプロセスなどを分析する必要があります。

【設問5】

あなたがセンター長を務めるコンタクトセンターでは、会社の好業績を反映して、毎月インバウンドコールが増加しています。一方、近くに他社のコンタクトセンターができたこともあり、新規CSRの追加採用が難しくなってきています。また、研修中の退職率が少しずつ高くなっていると採用研修担当のマネージャーからは報告を受けています。このままでは、オペレーターに残業を依頼して乗り切るのも、この四半期が限界と考えています。 必要なオペレーターを確保するために、取るべき施策として最も適切なものは次のうちどれですか。

  • A オペレーターに求められるスキル基準を下げる。
  • B 募集期間を長めにして、研修はできるだけ短くして、研修中の退職を防ぐ。
  • C 採用基準を下げる代わりに、研修の充実を図る。
  • D オペレーターの残業に対して報奨制度を検討する。
答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》  C


《解説》 応対に求められるスキル基準は下げることはできませんが、労働市況に応じて採用条件と研修期間の最適化をはかることが必要です。

【設問6】

コンタクトセンターの運営管理に関する次の記述を読み、設問に答えてください。

Aさんがセンター長を務めるYコンタクトセンターは、携帯電話事業者のインバウンドコンタクトセンター(電話のみ)を受託運営しています。クライアントである携帯電話事業者の運営方針は、「お客様につながりやすく、高い品質のサービスを提供する」です。 フルタイム要員のシフト(ベース1)とパートタイム用のシフト(パート1~3)を組み合わせたシフト構成をしています。現在では目標としている応答率はほぼ毎日達成されています。またオペレーターやスーパーバイザーは品質を向上させるべく、日々高いモチベーションで業務に取り組んでいます。
ところが最近、顧客から「電話がつながりにくい」という苦情がしばしば発生していることがわかりました。スーパーバイザーに確認したところ、「たまにそういうこともあるが、目標値は日次、月次とも達成されている」という話でした。それでも、苦情が気になったAさんはコールとシフトの推移を分析してみました。


4月1日(平日) インターバル単位の業務状況

※棒グラフはインバウンド呼数および処理件数(目盛りは左軸)折れ線グラフは応答率(目盛りは右軸)を示す。

4月1日のシフトパターン(フルタイムおよびパートタイム)

[設問]応答率のインターバル毎の変化から読み取ることのできるシフト管理上の問題点と改善策について、それぞれ50文字以内で記述してください。

答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》 (問題点)十分なオペレーターが配置されているのに、交代のタイミングで計画外の放棄呼を出してしまっていること。(44字)
(改善策)スーパーバイザーが呼量や待ち呼を把握して、放棄呼を出さないようオペレーターのログイン、ログアウトの指示を適切に行うこと。(48字)


《解説》 12時台と17時台にシフト交替のタイミングで、計画上の人数と、実際に着台できている人数に乖離が生じた結果、それらの時間帯のサービスレベルが低くなってしまっています。オペレーターの配置数ならびに処理可能件数は、インバウンド呼数に対しての不足はあまりないことから、現場でのオペレーター交替がスムーズにいっていないことが原因と考えられます。そのため、現場での交替をより適切に管理することが改善策としては有効であり、現場の管理者であるスーパーバイザーの担う役割は大きいといえます。

【設問7】

コンタクトセンターの運営管理に関する次の記述を読み、設問に答えてください。

Aさんがセンター長を務めるYコンタクトセンターは、携帯電話事業者のインバウンドコンタクトセンター(電話のみ)を受託運営しています。クライアントである携帯電話事業者の運営方針は、「お客様につながりやすく、高い品質のサービスを提供する」です。 フルタイム要員のシフト(ベース1)とパートタイム用のシフト(パート1~3)を組み合わせたシフト構成をしています。現在では目標としている応答率はほぼ毎日達成されています。またオペレーターやスーパーバイザーは品質を向上させるべく、日々高いモチベーションで業務に取り組んでいます。
ところが最近、顧客から「電話がつながりにくい」という苦情がしばしば発生していることがわかりました。スーパーバイザーに確認したところ、「たまにそういうこともあるが、目標値は日次、月次とも達成されている」という話でした。それでも、苦情が気になったAさんはコールとシフトの推移を分析してみました。


4月1日(平日) インターバル単位の業務状況

※棒グラフはインバウンド呼数および処理件数(目盛りは左軸)折れ線グラフは応答率(目盛りは右軸)を示す。

4月1日のシフトパターン(フルタイムおよびパートタイム)

現在の問題を解決するために、Aさんが現場のスーパーバイザーに指示すべき内容を40字以内で記述してください。

答え(クリックで開く)答え(クリックで閉じる)

《正答》 模範解答 後からのシフトのオペレーターが交代する際には速やかに着台するようなルールを徹底する。


《解説》 シフト交替時に、着台人数が足りなくなることが課題ですので、交替時のルール、シフト上の工夫、スーパーバイザーの監督などの事項が合理的に記述できていることが必要となります。
他の例としては、定時で、機械的に交替するのではなく、業務状況により変動できるルールとする。オペレーターが任意に交替するのではなく、スーパーバイザーの指示、承認を必要とする、後からログインするオペレーターは、前のオペレーターのログアウト後速やかに着台する、などが考えられます。